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株式投資の統計本の最高峰〜ウォール街で勝つ法則

ジェームズ・パトリック・オショーネシーの名を世に知らしめた、株式投資の革命書である。米国でのタイトル「What Works on Wall Street」、邦題「ウォール街で勝つ法則」。

90年代は、ITバブルが始まりつつあった時代であるが、一方で「ウォール街のランダムウォーカー」の大ヒットにより、インデックス投資が一世を風靡した時代でもある。インデックス投資とはすなわち、自身のポートフォリオを株式市場と連動させることが「最適である」という理論だ(効率的ポートフォリオ理論とも言う)。このような常識が定着し始めた時代に、インデックス以上のパフォーマンスを残す方法を提案したことは、革命的であった。

同所では、低PERや低PBR、高配当銘柄などの「バリュー株」への投資が、長期的にはインデックスを上回る成績を残すことを示した。ここまでは「ダウの犬戦略」などのように、既に一部では知られていた理論だが、約40年分(1952〜1996年)の米国株全体でのデータを網羅し、絶対的証拠として示したことが、同書が「革命的」と言われる所以だ。またPSR(株価売上高倍率)の有効性が最も高いことや、ROE(株主資本利益率)の高低はパフォーマンスとの相関が全く無いことなど、これまでの常識を覆すような新理論を見つけだしたことも、同書の評価を高めた要因である。

過去のデータを網羅してバリュー株の有効性を示すことは、後にジェレミー・シーゲルらに受け継がれることになるのだが、オショーネシーこそが先駆者なのである。※注

同書では、ひたすら数値データを掲載しており、オショーネシー自身の論述というのはごくわずかだ。統計書と言っても過言でない。自分のようなデータフェチ人間にはたまらない一冊だが、一般の人にとっては退屈な書籍かもしれない。

また、同書がアメリカで出版されたのは1998年、和訳版の初版は2001年、第二版は2004年発売と古いため、都心の大型書店ですら、見かけることはまず無い。同稿執筆時点では、Amazonでも新刊1冊だけしか取り扱っていないようだ。おそらく再販されることもないであろうから、プレミア書籍といっても過言ではない。興味のある人は、早めに注文を出すことをお勧めする。

個人的には最新のデータ、できれば米国株だけでなく世界的なデータを盛り込んで「さすがオショーネシー!」と唸らせてくれる新書を出して欲しいと願う。

※注:オショーネシーが「What Works on Wall Street」を出版したのは98年、一方でシーゲルがインデックス投資よりもバリュー投資が有効だと方針変更した「the future for investors」は2005年出版である。

債券に対する株式の優位性を示す本〜株式投資(ジェレミーシーゲル)、株式投資の統計本の最高峰〜ウォール街で勝つ方法(ジェームズ・オショーネシー)、珍しい海外個別株投資の本〜みんなが勝てる株式投資、景気循環と株価を説いた本〜相場ローテーションを読んでお金を増やそう、賢者の海外投資術(橘玲)、会社四季報で学ぶ株式投資のための会計入門(井口秀昭)、バフェット式・投資の原則(三原淳雄)、ファンダメンタルインデックス(野村アセットマネジメント)、ダウの犬投資法(マイケル・オヒギンス)、大逆張り時代の到来(ジェームズ・オショーネシー)、景気ウォッチャー投資法入門(野田聖二)

 

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