投資書籍の本棚
 Ads by nobisiro.com      本棚    アウトプット手法    株式投資    ウォール街    国際分散投資

珍しい海外個別株投資の本〜みんなが勝てる株式投資

みるからに少し怪しげな装丁が多いパンローリングの書籍にあって、初心者でも手に取りやすいタイトルとデザイン。実際に中身も、初心者でも分かりやすいようにかみ砕いた解説がなされている。

同書は海外投資を奨めるものだが、他の書籍との違いは「個別株」に焦点を当てていること。中国だのアメリカだのといったように、特定の国の個別株にスポットを当てた解説書は幾らかあるが、世界全体を扱う書籍はきわめて珍しい存在だ。

同書ではまず、世界を日本・アメリカ・ヨーロッパ・新興国と大まかに4地域に分けている。さらに各地域ごとに、一般消費財、ヘルスケア、資源企業、とセクター分類も行っている。そして各地域ごとに、各セクターに分散投資することを推奨している。また、上げられている企業も、ボーイングやP&G、ネスレや中国人寿保険やヴァーレなど、超巨大企業ばかりである。

つまり個別株投資ではあるが、1年で2倍3倍というようなハイリスク・ハイリターン投資を奨めているのではなく、あくまでリスクを低減した分散投資を推奨しているのである。

但し、中級者以上の投資家から見れば「それならインデックスファンドやETFで良いのでは?」という疑問も沸いてくるはずだ。一応、終わり間際に3ページほどETFによる投資戦略も触れられている。しかし推奨ETFがIOO(先進国巨大100企業)とEEM(新興国)という、はっきり言って駄目な選択である。EEMより低コストなVWOを推奨すべきだし、IOOに至っては分散が不十分な上に大型株のマイナス点が強調されるので、投資するに値しないと個人的には思っている。

また個別株投資をしたくとも、現実として選択肢が限られていることも問題だ。アメリカや中国(香港)は投資環境が整っているが、ヨーロッパや新興国株はそうはいかない。例えば、同書で上げられているネスレ(スイス)は、日本のネット証券では取り扱われていない(ヨーロッパ市場を扱うネット証券は無い)。ネスレはアメリカでも重複上場しているものの、ピンクシート株なので、今後も扱われる見込みは無いだろう。

筆者個人的には、ETFには信託報酬という固定コストがあることや、時価総額加重平均による損失問題があるため、出来れば個別株でポートフォリオを組みたいと考えている。そういう意味では、著者と考えが合うのだが、投資環境が整わない現状については如何ともしがたい。

債券に対する株式の優位性を示す本〜株式投資(ジェレミーシーゲル)、株式投資の統計本の最高峰〜ウォール街で勝つ方法(ジェームズ・オショーネシー)、珍しい海外個別株投資の本〜みんなが勝てる株式投資、景気循環と株価を説いた本〜相場ローテーションを読んでお金を増やそう、賢者の海外投資術(橘玲)、会社四季報で学ぶ株式投資のための会計入門(井口秀昭)、バフェット式・投資の原則(三原淳雄)、ファンダメンタルインデックス(野村アセットマネジメント)、ダウの犬投資法(マイケル・オヒギンス)、大逆張り時代の到来(ジェームズ・オショーネシー)、景気ウォッチャー投資法入門(野田聖二)

 

海外投資データバンク | BRICs辞典 | マイクロファイナンス解体新書 | 俺流ヘッジファンド運用報告書
投資書籍の本棚
Copyright (C) 2011 world401.com All Rights Reserved.